時 間 |
題 目 |
要 旨 |
講 師 |
10:00〜10:50 |
プロダクションプリントビシネスの動向について |
国内印刷市場の減少が予測される一方で、デジタル印刷は、今後も成長が期待される市場であるが、オフセットの単純置き換えだけではその成長は望めない。
本講演では、プロダクションプリントに求められているものとは何かを明らかにするために、デジタル印刷物の価値の再確認やデジタル印刷市場の成長状況の俯瞰とともに、現在のプロダクションプリンターの活用事例及びデジタル印刷を核としたビジネス事例、そしてそれら事例を支えるサービスや仕組みをプロダクションビジネスの動向として紹介する。また、今後のプロダクションプリントの進むべき姿についても言及する。 |
富士ゼロックス株式会社 吉岡 東吾 |
10:50〜11:40 |
プロダクションプリントにおける高速高画質現像技術 |
電子写真方式はプロダクションプリント市場に受け入れられる程の高速高画質を実現しているが、今後も更なる高性能を要求される可能性がある。
コニカミノルタでは2成分現像方式において、現像ローラー表面と感光体表面が逆方向に移動する逆転現像システムを採用して現像効率を高め、現像磁極や現像ACバイアスを最適化することで高画質を得た。 設計の際は品質工学を活用し、画質に寄与する複数の制御因子の最適化を効率良く行った。
安定した画質を得るためには、現像剤の帯電量を適正範囲に維持することが重要である。現像剤は現像器からストレスを受けて劣化すると帯電性能が低下し、適切な帯電量を保つことが難しくなる。この対策例として、現像剤へのストレス低減技術についても述べる。 |
コニカミノルタ株式会社 峯岸 なつ子 |
11:40〜12:30 |
転写プロセスの基礎と高速機に関する技術動向について |
プロダクションプリンティングに参入する上で、転写プロセスは、感光体上或いは中間転写体上のトナー像を、中間転写体や紙などの転写媒体に、より高速・高画質に転写(移動)する技術が要求される。高速・高画質転写を実現するには、画像劣化現象を含む転写の物理を押さえることが重要である。転写プロセスでの代表的な課題と言えるチリ・色ずれ・位置ずれ・白抜けなどの画像劣化現象と用紙対応力がブレークスルーとされ、様々な解決手段により課題克服がなされている。このような動向から、プロダクションプリンティングの黎明期にある電子写真を用いた製品群は独自の印刷市場を築いていくことが予想される。本講習会では、超高速機の商品開発に携わる1技術者が業務を通じて得た知見を踏まえプロダクションプリンティングの技術動向について紹介する。 |
株式会社リコー 杉浦 健治 |
12:30〜13:30 |
昼食・休憩 |
13:30〜14:30 |
機器展示会(1F&2Fロビーにて) |
14:30〜15:20 |
Oce VarioPrint 6000 Ultra+のご紹介 |
Oce VarioPrint 6000 Ultra+シリーズはA4分速 170ページから314ページまでの速度を持ったモノクロ高速カット紙プリンタである.本機種はOc? Geminiテクノロジーによる1パス両面印刷を実現しており,1台のエンジンで,2機の転写・定着ベルトを同時に駆動するという画期的な技術である.オセ社では長年にわたってコピープレス方式をカット紙プリンタの中核技術として採用している.その発展形であるGeminiテクノロジーはプリントエンジンを左右二つに配置しており,高い生産性と信頼性を実現した.Geminiテクノロジーのベースとなったコピープレス方式は,従来の電子写真方式とは全く違うプロセスで画像が生成されており,研究者の観点からも大変興味深い技術であると思われる.そこで今回は製品紹介に加えて,電子写真方式との違いに触れながらその特長について述べる。 |
キャノンMJ株式会社 角谷 賢治 |
15:20〜16:10 |
デジタル印刷市場の現状と今後 |
デジタル印刷機は、今後、爆発的普及の時期を迎えると考えられる。過去の普及の障害は、品質面とデジタル環境の不備であったが、前者はまさに本講習会が実証するように急速に改善しているし、後者は、特に印刷業界でのCTP化に伴うフルデジタル技術の一般化によって問題とはならなくなっている。この結果、ショートランバリアブルというニッチェ市場向けと思われていたデジタルプリンティングはオフセット印刷市場を代替するメジャーな技術となると考えられる。ただオフセットの時代とは印刷に対する社会の要求がまるで違う。すでに大量生産大量消費の時代終わり、求める人に求める量を的確に届け、そしてなにより安心安全なものでなければならない。そのためのデジタル印刷であることを忘れてはならない。 |
中西印刷株式会社 中西 秀彦 |